首のよくある症状について
「首にしこりがある」「リンパが腫れている気がする」「喉の下が膨らんでいる」「飲み込むと痛い」――
こうした首の違和感は、風邪などの一時的なものから、リンパ節・唾液腺・甲状腺・腫瘍性病変などが関係することもあり、精密な診察と判断が重要です。
見た目では区別がつきにくいため、耳鼻咽喉科での診察・検査によって原因を明らかにすることが大切です。
こんな症状はありませんか?
- 首に「しこり」「腫れ」「ふくらみ」がある
- のどの下(甲状腺のあたり)が膨らんでいる
- 首の片側だけに違和感や痛みがある
- 風邪は治ったのにリンパの腫れが続いている
- 飲み込むと首やのどに引っかかる感じがする
- 顎の下が腫れて痛む(唾液腺が原因のことも)
- 声がかすれる・息が漏れる(反回神経まひの可能性)
これらの症状がある場合は、耳鼻咽喉科での精査が適しています。
考えられる主な疾患
リンパ節の腫れ(反応性リンパ節炎)
風邪やウイルス感染後に、首のリンパ節が一時的に腫れることはよくあります。
通常は1〜2週間で自然に治まりますが、腫れが長引く・硬い・大きくなっている場合は注意が必要です。
唾液腺炎・唾石症
顎の下(顎下腺)や耳の下(耳下腺)にある唾液腺が、感染や唾石(唾液の石)により腫れて痛む状態です。
唾液の分泌に伴って腫れたり、熱を持つこともあります。
甲状腺腫瘍・バセドウ病・橋本病など
首の正面、のどぼとけの下あたりが腫れている場合は、甲状腺の腫れの可能性があります。
良性腫瘍、機能異常、慢性炎症などがあり、血液検査などを組み合わせた精査が必要です。
頚部のう胞・良性腫瘍(粉瘤など)
皮膚の下に袋状のふくらみができることがあり、柔らかく動くしこりで痛みのないものが多いです。
感染などで炎症を起こすこともあり、切除が必要なこともあります。
悪性リンパ腫・転移性リンパ節腫大など
まれに、硬く大きなしこりが長期間持続する場合や、他の症状を伴う場合には、悪性疾患の可能性も考慮します。
当院では必要に応じて、さらに精密な検査ができる専門性の高い医療機関をご紹介いたします。
当院で行える検査・処置
- 頚部の視診・触診(大きさ・硬さ・可動性などを評価)
- 必要に応じた血液検査(甲状腺ホルモン・炎症反応など)
- 腫瘍性病変が疑われる場合の早期対応・地域医療機関との連携による画像検査・精密検査のご案内
しこりや腫れの性状を丁寧に診察したうえで、必要があれば、頚部エコーやCTなどの画像検査を受けられる医療機関をご紹介いたします。
首の「しこり」は、早めに調べておくと安心です
首のしこりや腫れの多くは、良性で心配のないものです。
しかし、2週間以上続く腫れや、硬さがある・大きくなってきたといった変化がある場合には、念のための精査が大切です。
柏の葉きむらクリニック耳鼻咽喉科では、診察を通して必要性を見極め、適切な検査・紹介につなげる体制を整えています。
「気になるけど様子を見てしまっている」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。