鼻のよくある症状について
「鼻がつまる」「鼻水が止まらない」「匂いがわからない」「鼻血が出る」――
こうした鼻の症状は、風邪やアレルギーなど一時的な原因によるものから、慢性副鼻腔炎や構造異常などの治療が必要な病気まで幅広い可能性があります。
鼻は、呼吸や嗅覚だけでなく、睡眠や集中力、QOL(生活の質)にも大きく関わる重要な器官です。
「よくある症状」と思っても、長引くようであれば耳鼻咽喉科専門医による診察をおすすめします。
こんな症状はありませんか?
- 鼻がつまって口で呼吸してしまう
- 鼻水が止まらない(透明・黄色・粘っこいなど)
- くしゃみが頻繁に出る
- 匂いがわかりづらい、嗅覚が鈍い
- 鼻の奥に痛みや違和感がある
- 鼻血がよく出る
- 声が鼻声っぽくこもる
- いびきや睡眠時の無呼吸を指摘された
- 鼻水が喉に垂れる
どれか1つでも当てはまる方は、鼻の病気のサインかもしれません。早めにご相談ください。
考えられる主な鼻の病気
アレルギー性鼻炎・花粉症
ダニ・ハウスダスト・花粉などへのアレルギー反応で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが現れます。
当院では、アレルギーの原因特定から内服・点鼻薬による治療、舌下免疫療法や生物学的製剤(ゾレア®)の使用、さらに必要に応じて手術加療まで、症状やライフスタイルに合わせた幅広い対応を行っています。
急性鼻炎・ウイルス性鼻炎(いわゆる風邪)
透明な鼻水、くしゃみ、軽い鼻づまりが見られ、通常は数日〜1週間程度で改善します。
ただし、細菌感染を伴うと副鼻腔炎に進展することがあります。
急性・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻の奥にある「副鼻腔」に炎症が起こり、黄色い鼻水、後鼻漏、鼻づまり、頭痛、顔面痛などが見られます。
慢性化した場合はCT検査や内視鏡による精査・薬物治療・手術加療を行う必要があります。
好酸球性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎の中でも特に難治性で、鼻茸(ポリープ)・嗅覚障害・再発しやすさが特徴です。
手術や生物学的製剤(デュピクセント®)を組み合わせた治療戦略が有効です。
鼻中隔弯曲症
鼻の仕切り(鼻中隔)が左右に曲がっており、慢性的に鼻が詰まる、いびきや睡眠の質が低下するといった症状を引き起こします。点鼻薬などで一時的に症状が軽くなることもありますが、根本的に改善するには「鼻中隔矯正術」という手術が必要です。
当院では日帰り手術にも対応していますので、お困りの方はご相談ください。
鼻出血(鼻血)
鼻の粘膜には細かい血管が多く、乾燥や刺激、アレルギー、血圧の変動などが原因で出血します。
頻繁に出る場合は、出血源の確認のうえ、電気焼灼による止血処置を行います。
嗅覚障害
風邪、アレルギー、副鼻腔炎、新型コロナ後遺症などで匂いが弱くなる・わからなくなることがあります。
早期に原因を見極め、ステロイド点鼻・内服・手術・嗅覚リハビリなどを組み合わせて治療します。
当院で行える検査・処置
- 鼻内視鏡検査(副鼻腔の状態、ポリープや構造異常の確認)
- アレルギー検査(血液検査、鼻汁好酸球検査)
- 頭部CT検査(副鼻腔炎や鼻中隔弯曲の評価)
- 鼻出血の止血処置(電気焼灼)
- 舌下免疫療法の導入と継続サポート
- 生物学的製剤(ゾレア・デュピクセント)治療
- 日帰り手術(内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介手術、後鼻神経切断術など)
鼻の症状は一見よくあるトラブルのように思えても、原因に応じた精密な診断と治療が必要です。
当院では内科的治療から手術、再発予防まで一貫して対応できる体制を整えております。
鼻の不調はQOLに直結します
鼻が詰まる、匂いがしない、鼻水が止まらない――
そんな状態が続くと、睡眠の質の低下、集中力の低下、仕事や勉強への支障、さらにはいびきや無呼吸症候群の悪化にもつながります。
柏の葉きむらクリニック耳鼻咽喉科では、鼻の疾患に特に力を入れており、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、嗅覚障害などに対して、専門的な視点から精密な検査と的確な治療を行っています。
「ただの鼻づまり」と思わず、気になる症状が続く場合はお気軽にご相談ください。